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| 2001/1/9 |
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長い休みを得て、ゆっくりと休息し、少しは人間らしいことを考えるようになって、スキーへ行って普段使っていない筋肉を使い、「仕事」から一時的に離れることはできた。そうして
「仕事」 のある日常に帰ってきたとき、何をどうしたものか？どう進んだものか？全くもってよくわからなくなっている。オレは
「正しい」 ことをしているのか？自分の位置を確認できているか？燃え尽きたように途方にくれて、休みの間考えていたような、会社を辞めて、論文や文章を書いたり、カナダへ自分を放り込んだり、そんなふうに転がり続けて行くことが、まるで幻想のように遠のいていく。さしあたり出来ることを探し、自分の居場所を確保することに、ただ漫然と向かっていく自分がいる。奴隷化されたものが、その境遇から己を解放するのはただごとではない。
文章を書く。何かまとまったものを。とにかく頭を整理するために。理論武装をするために？果たしてそんなことがオレに可能か？怠け者の、奴隷根性のこのオレに？論文をきっちりまとめ、世界に向かう、そんなことを強迫なしに、オレにできるか？外国での生活を、様々な苦労を引き受けてまで、することができるか？
分からない。分からない。分からない。何が正しくて、何が愚かで、何が自分を解放し、何がオレを殺すのか、果たして。少しずつ、少しずつ、やれることをやって、それにそれなりに満足しながら、自分の首を絞めることなく生きてみたい。こんなふうに、途方にくれて、我が身を持て余しながら、さりとて方向の見えぬ過剰な労働にすっかり疲労して。我は、我が道はいずこにある？
超越を志向し、一歩一歩進んでいくことをもどかしく思う我は未だ熟せず。
大金持ちとなって怠け道を満喫することを、死の中へ沈み込むことを求めるか？
圧倒的な崇拝を受け、生を退け、神となることを望むか？
恐るべき我が欲望、無意識、コンプレックス。
その原罪を背負いながら、我が生活は泥の中に沈んでゆく。
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| 200１/1/26 |
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やり切れていないことがこんなに沢山あるのに、締め切りはもう目の前に迫ってくる。確かにやれることはやったかもしれない。もっとマトモなものを作れそうな気はするが、これはこれで自分の能力の限界。疲労し、頭の中がこれだけ混乱して、それでもズルズルとつきあってしまうのは、自己制御が出来ないでいるということ。何かぼんやりとしたおびえを振り払うことができずに、周りの人間にそれを投影してしまうのもくまで自分の限界であり、やむを得ない。
自己肯定をすること。無意識ともう一度合一して矛盾を乗り越えていくこと。強くなること。笑顔で生きること。生きるために身体を動かすのをいとわぬこと。
確かに少しずつ進んでいる。いくつもの問題が残り続けてはいるけれど。
来週になると、はじめて自分たちの作品が外部の人間から評価されることになる。分かってくれる人がいるといい。ダメなところは山ほどある。もともと厳しい。ただし客のほうでも試験用なんだ。向こうの方が分かっていることは多い？
色々なトラブルが起こる。既に明らかなものも、処理することができぬまま、あとは批判を待つのみ。土・日出勤したところで、とりあえず如何に取り繕うか、という程度のこと。
それにしても、オレはいかに動きが重いか。まったくもって嫌になってしまう。生活習慣が今のように怠惰なものならば、必然的に仕事もそうならざるを得ない。取り繕うことができる時間は長くない。強迫症。一つのことにのめり込み、客観性を失っていく、そんな属性。
仕方ない、オレはそういう風につくられている。自己肯定をしてあげなくては。とにかく。そう、世の中そんなもん。オレもそんなもん。とりあえずぼちぼち。あぁ。
丁寧に仕事をしようとして、苛々して、結局のところ飽きてしまうくらいなら、最初から手当たり次第に、あまり考えずに適当にやってしまえばよい。やっているうちにどうせ凝り出すから。飽きたらやめればいい。生きてなんぼ。世界は逆説的。言葉と身体はいつも裏腹なもの。思考と人格は表裏。さりとて人は言葉でつながっていく。さて、一体どうしたものか？思考停止。
自己肯定と、自己限定と、自立と、生きていく鍵は身体性にある？
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| 2001/2/27 at Vancouver |
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冬というのに滞在中良い天気に恵まれた。打ち合わせはそれなりに、やれることはやったという感じ。一日英語でしゃべって、ましてや自分に集中される質問ばかりのなか、よくやってるんじゃないか？最後はもう集中力もなくなって、理解力もすっかり低下してしまっていたものの。オレはこっちでやっていけるか、と考えると、まぁそれなりにはいけるのかな？押し潰されそうにはなるだろうけれど。
Kさんに辞める意思を伝えた。彼は基本的に何でも受け止められる。今後どうするかは相変わらずだけれど、まぁともかく一歩前に動き始めた。E社からB社に送ってもらえると、最初の政治的な綱渡りからは逃れることができるし、生活的にも楽になるかもしれない。打診してみよう。辞めるか、カナダに送ってもらうか、ちょっと脅迫めいているけど。オレとしてはそれが楽かもしれない。
育てるためでなく、実務的に、やれることがあることを説明できなくてはなるまい。技術者として何ができるか、説得材料を考えないと。Stackの今後の設計？B社でのシステム試験のヘルプ？コレスポンデンス担当？整理しておこう。
海と山と緑が一望に見渡せる。こんなにいい部屋に泊まって、飛行機もビジネスクラスで、そんなプチブルな生活。楽をしていると抜け出せなくなる？
まぁなんでもいい。だめでもともと。交渉だ。
あぁ、帰ると大阪のユニットが待っている。憂鬱。どうしたものか。動こう。動き出そう。オレは生きている。
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| 2001/3/27 会社を辞める理由 |
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�� 生きるということ、働くということ
金のため、生活のためにのみ働くわけではない。生きていく中で大きな部分をしめる
「働く」 という行為は、例えば食事をするとか、家族とつきあうとか、旅行へ行くとか、ゲームをするとか、競馬に行くとかと同等の行為であり、それ以上でもそれ以下でもない。ただし、働くということは社会へ何らかの生活の糧
（肉体的、精神的な） を提供することにより、自らも社会の一員となることそのものであり、それゆえに言葉と並んで社会を構成する人間それぞれを関係づける、貨幣体系の中に身をさらすということである。給料は自ら創出している
「何か」 に対して社会が提供するものであり、これは上司や役員からもらっているものではなく、さらに言えば会社にもらっている訳でもない。
会社はその構成する人々が作り出したものへの対価を受け取り、分配するためのシステムでしかなく、あくまで単なる人の集合体であって、会社の利益追求とは単にその対価を少しでも上げてやろうという闘いである。
現代においては多くの人が資本家であり、将来のためと称しながら、自分が感じる様々な不安を金によって解消するために、せっせと働いてお金を貯め込む運動が永遠に続くかの感がある。こうした運動は基本的にはその由来する不安にも関係して無意識的なものであり、ほんとうのところ何のために金をため込むのかはよくわからない。ただ、体裁のため、家を建てるためとか、子供のため、とかそうした理由がついてくる。
何が生きる目的か？そんなものは存在しない。ただ生きること。文化を背負い、関係を背負い、そうした中でも自分のやれることをやっていくだけ。自分の育ってきた道、歩んできた道を歩き続けること。その導くところへ歩き続けること。
人は元気に生きなくてはならない。私は今、ここで本当に元気で生きることができない。それは国家幻想と、自己保身、自己主張、そうしたものに取り巻かれるから。自分がもう振り払ってきたはずのコンプレックスをもう一度育ててしまうから。元気に生きることは、金を貯めることより大切だ。ここで今私の感じる閉塞状況は現代日本の閉塞状況と全く同位相のものであり、ただ無意識で鈍感な人間のみがカラ元気で叫んでいる。人を踏みつけて。筋が通らなくても、仕方のない世の中。私は結果などどうでもよいが、筋が通っていないことは気に入らない。私はいずれ死ぬ。空しく。何も残さず。そうはいっても私は今を生きる。無目的でも。筋が通っていればそれでいい。
つまらぬ不安、コンプレックスに負けない。現代日本の閉塞状況は何に由来する？それともそれを全然感じない？
�� 仲間、共同性
人はモノを介してつながる。時間を共有し、何らかの共通体験を通して距離が縮む。いやむしろ距離が測られる。そうしてそこにアリやハチとも同等の、共同幻想が成立する。それは生きていくうえで大切なこと。さりとて、一歩間違えるとそれはファシズムとなり、自分の幻想と共同幻想との境界はどこまでもあいまいになり、我も彼もみな同じであるかのような錯覚に陥る。人は皆どこまでも違い、その体験は決して集団に還元されない。共有感情が強いほど、その個は貧困となり、単なる欲望主体以外のなにものでもなくなる。
人はそう限定されていない。欲望機械でない。人は感じる。自分の体験を生きる。そう、孤独、どこまでも孤独だが、共同幻想は存在し得る。我が身が呑みこまれるなら、そこは去るべし。
�� 経営方針
私達がどこへ進んでいくのか、現在の会社システムのような縦型社会、お上の言うことには従うしかないという体質、そんな状況においては、それは
「経営者」 の判断に強く依存している。
二つの選択肢がある。一方はとにかく 「合理性」 、つまり金に最も確実に近づける方向を模索するアプローチ。他方は共同体としての集団のあり方、一人一人の生活を大事にし、、「生きていくこと」
「食っていくこと」 を保障し、社会を形成することを目指すアプローチ。日本は高度成長期を通じて後者の道を歩み、成功を収めてきた。現在の時代状況は米国的スタイル、前者が求められることが圧倒的だ。かと言ってE社はどっぷりと後者の体質に身を埋めており、そうは簡単に変われない。それは単なる甘えもあるだろうが、そのスタイルにはやはりある種の正しさがあるからではないだろうか。
口先で米国スタイルを言う者が、実は本質的にどっぷり浸かった体質の権化だ。何故、高らかに自らの辿ってきたスタイルを謳いあげるものが出ないのか？結局のところそれが金に結びつかないからか？
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| 2001/4/11 |
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嵐のただなかにある。感情の激しいうねり。人生は楽しくて仕方ないと思っていたはずが、自分が本当にどうしようもない無力なものに思われる。不安、不安、不安。数かぎりのない不安の中へ我が身を投げ込もうとしてしまう。安定と、思考の堕落と、諦めと、そうしたものにオレはNOと言って自分を追い込む。何故そこまでストイックになるのか？自分の幸福、安楽のためには全く逆行する？そうなのだろうか？分からない、分からない。自分がどこへ行こうとしているのか。
何事も為し得ないであろう我が身を受け容れる？翻弄されて、真正面からぶつかって、砕け散り、崩れ去り、狂気と孤独へ向かう。不安を分析し、言葉にし、忘れ去れるか？乗り越えるなどというまい。今は。このまま飲み込まれていきそうな不安。ささいなことにも無茶苦茶動揺するような不安に囲まれた生活。明るいものは？創らなくては、オレは、何かを。
はじまろうとしている。はじめようとしている。暗い海へ乗り出そうとしている。何故？心に植えつけられた超自我の導き？オレは何者？一体何事を為すことができる？ただ疲れて逃げ出すだけではないのか？もっともらしい顔をして色々言うわりに、結局のところ何も為しえていないのではないか？不安、不安、不安。それはコンプレックスと、金と、大局を見失ったDetailへと駆り立てる。Enronへ行こうと、Ballardへ行こうと、きっと本当は何も変わりはしない。ただ、少しでも自分を追い込まない環境へ、そうして楽観的にコツコツと仕事ができるところへ、そんなものを妄想してオレは転がり始める。山盛りの不安を抱えて。まぁ待て、現実に世の中を見回せばたいしたことない。ただ明るいもの、楽しいものへ向かえ。勝ち負けでなく、甘えでもなく、自らの情動の向かうところへ。
キビシイ。一体全体どうなる？
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| 2001/4/20 |
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抽象度を高めると、ほとんどの人がついてこれない。あるいはぼんやりとした、的外れな捉えかたをされる。かと言って現実的な話をすれば本質は伝わらない。聖書のようなリアルな譬え話をできるといいが。
ことはシンプル。私は辞める、それだけ。理由の説明が必要にはなるが、それはもう充分考えた。あとは表現するのみ。人によって言葉を換えたりしながら。アカウンタビリティは存在し続けるが、それも強迫であってはならない。Take
It Easy。Mさんとの話がかえってオレを追い込む。彼はコンプレックスとともに生きている。しかも負け続けている。
何かのきっかけでふと元気になる。色々な人とコンタクトを取る。I、Y、Nさん。何故か今日は職場の皆から相談を受ける。I
くんのFPSへの夢が伝わってくる。K１ さんからメールをもらう。（たいした内容ではないが）
Y から「元気だね」、といわれる。I と会って真面目に研究してることに触れる。
N さんから愛のこもった（？）メールをもらう。いつもどおり K２ さんが会議を開く。O
さんが FPS と Stack について話す。H さんが東京でのトラブルについて伝えたがる。H
さんからハリーポッターを借りる。（昨日だけど。） などなど、何故か今日はオレは世界の中心になる。明るい故にそうなるか？そうなるから明るいのか？気持のコントロールは不可能と思いつつも、無意識のコントロールは不可能と思いつつも、いつもこうして居られればと考えてしまう。
何故か全快宣言。がんばれる、これなら。なんとか。不思議なめぐり合わせ、何にしても。
生きよう。
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| 2001/4/27 |
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昨日はエネルギー切れ。熱が出て一日寝てた。まだ少しだるい。のどが痛い、ボォッとする。
話がどんどん進んで行ってる。カナダ行き。確定した話ではないけれど、これだけ大きな動きなら、まぁ多分間違いはないだろう。オレは帰ってくる気などない!?
Mk XX 開発担当ということで、せめて暖かく送り出すようにという K さんなりの心遣いなのだろうけど、何だか違う、結局丸く収めて誤魔化してる。まぁいいさ。どうであろうとオレは出て行く。会社はそう簡単には変わらないということ。
色々なことが起こってオレは世界の真ん中に躍り出ようとしている。結構大変。ちょいとばかり休まないと。。。ゴールデンウィークなるものはありがたい。明日は休もう。またしばらく人の中におぼれて行くのだから。
進む道は限りなく不透明。
一体どうなってしまうのだろう？
漠たる不安。
この解放感を求めてオレはあがき続け、
人を縛りつけ縛りつけられて進んできた。
そう、道は開けた。思うとおりに。
そもそもこの虚無を求め、
全てを０ から始めようとするこの情熱は、
一体どこからくるのだろう？
明日なき世界に明日をつくる。
オレはこんな風に生きることを何者かによって定められている。
絶望の畔に立ち続けることを。
明るいものを求めて、孤独に還る。
確かに愛がオレを支えてくれる、
そう、それによって虚無を引き裂く。
あたり一面ガラクタの中を
導きの糸に引かれていく。
その向かう先は、死。
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| 2001/5/25 |
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朝からはモーレツに元気だった。久しぶりに９時間寝てから仕事。空回りして仕事にならぬ。今後のロジックの検討でハイになる。そのまましばらく陶然としていて、頭の中でカラカラと音がする。帰る直前まで転がり続ける。そして、あぁ今日も何もできなかった。ディテールを詰めるようなことをしなかった、と、何故か自分を責め始める。力への意志、ルサンチマン。
永井均の言葉が気持ちよかった。「ルサンチマン」 という言葉の発見。コンプレックスとかより良い感じ。そうして自分の納得を探す。それで素直に納得してりゃいいものを、オレはまたこねくり回して駄目にする。整理する。書く。ディテールをつめる。自分でやる。そう、オレは他人も自分も騙す。
オレのなかに巣食うルサンチマン／コンプレックス。オレはすでに勝ってるじゃないか？「二重に勝つ」
ことを求めているのはルサンチマンに食い散らされていることを意味しているのではないか？仕事然り。彼女への態度然り。忘却が全て、それでいいのに？
そう、ゆっくりと机を整理し、服を丁寧にたたむ。そうするうちに思考は健全化する。それだけのこと。慌てることはない。勝つこともない。ただゆっくりと腰を据えるだけでいい。
明日は休み。K のバースデイにレストランを予約しとかなくちゃ。買い物へ行こう。
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| 2001/6/25 |
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静かに漕ぎ出す。愛を得るために愛を捨てて。心は比較的穏やかだと思う。働きすぎてはいるが、納得はしてるし。N
さんは僕の中で着々と死んでいく。波に洗われ、呑み込まれそうになって、オレはここに立ち尽くす。青春の終わり。K
はオレに何を求める？まぁよい。結局のところ生の大きな部分を共有してしまったということ。それゆえ。ナルチシズムに浸ればよい。
責任を背負うことをやめるとき、結局結果的に責任を背負っている。かたくなに守り続けたものが砕け、心は静かに忘却へ、マヒへと沈む。眠るがよい。我が心よ。諦めと、絶望と、虚無と、自然と。そこは暖かく、思考を要さぬ世界。違う。コンプレックスとの闘いの終焉。ルサンチマンからの脱却。
あらたなコンプレックスの目覚め？マヒしていくとき、心は無意識に食われる。人との競争など、馬鹿げている。ただ自分が納得行くようにやれ。本当に自分が欲していなければ捨てろ。それだけの話。仮に自分の「納得」なるものがルサンチマンに根ざしていても、身体を動かし、手を使い、計算をする中で、静かな、澄んだ淵に沈んでいけるなら、それでよいのだ。全てを忘れろ。
世界は支えあう。自分は自分を生きろ。自分を生きられぬ人間に人は語れぬ。そこにあるのはモノローグのみ。破れて、ズタズタになっても、ニヤニヤ笑っていればいい。オレはここにいる。ただ生きるのみ。人に理解されようがされまいが、評価されようがされまいが、愛されようがされまいが、その思うところを生きよ。文化に支配されて。
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| 2001/7/14 |
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土曜出勤。Stack 寿命に関するB社との打ち合わせの議事録を書く。遅々として進まず。頭の中に雲が湧いている。存在の危機。何が正しいか分からない。自分が何者か？何のために働いているのか？何のために生きているのか？鬱だ。ぐるぐると憂鬱な思考が頭をまわる。それは仕事のあり方ゆえ？それとも
K に対する感情の混乱ゆえ？カナダに行ってる間は O さんや I さんと一緒であったにも関わらず元気だったのに。一人になりたい。とにかく一人になりたい。同時に押し寄せてくる孤独の波。K
は救ってくれない。それはN さんでも一緒のこと。バランスをとれば少しは健全化しそうだけれども、又例のごとくのカオスにはオレは耐えることができない。責められれば負ける。生命の危機。深い深い絶望。
カナダに行くことはオレを変えるだろうか？薄情な人間、不器用な人間。頭でっかちになって、どうにもならぬ。軽く生きよ、世界は残酷にできている。さりとて、そういう風にオレにはできていない？もっと欲望のままに。もっと無意識的に。目覚める意識はオレを死へと誘う。暗い、暗い、苦しい、重い。
誰もオレのことなど、オレの抱える苦しみになど、興味を持つことなどないのか？オレを自由にしてくれ。自由に。するとオレはどこまでも怠け者になり、ゲームへ、仮死の世界へと退行していく？オレを引きずり出さないでくれ。気分が悪い。吐き気。絶望。捨てればいいんだ。全てを。命も？そう、仕事なんて止めちゃえばいい。中途半端でも投げ出せばいい。それが人間。責任など背負うな。
サラリーマンとなり、責任を回避し続ける人間によって転がり続けるほとんど無意識に思えるシステム。そうして馬鹿真面目にやってる人間は暗い顔をして次々とくる荷に耐える？そんなことはないか？オレはただ、力を志向する故に、美を求める故に、完全性を永遠性を求める故に、こうして暗い闇の中へ沈み込む。そうルサンチマンだ。闇のつぶやき。ヤケクソになってしまえ。暗い。とにかく気分が悪い。あまりにも。弱ってくるとまた全てが襲ってくる。破れた恋と、鈍重な自分への恨みと、そうして暗い虚無が。疲れている。
心は支離滅裂になり、死の力を欲する。闇を刺せ。そうして脱力。空しい。あまりにも。救いはあまりにも遠い。
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| 2001/8/21 |
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あまり考え込んでは仕事が前に進まない。かといって Break Through の確率は、きっちりとつめた思考、大局的な思考を通じてなされる場合に圧倒的に高くなってくる。日本的勝利は猿真似による。寄ってたかって、あーでもない、こーでもない、美的感覚からはかけ離れて、どこまでも原始的、無知なやり方でものごとを推し進めていく。局地戦での連戦連勝。それは弁証法的とも言えるか？アリが個々の無意識（彼らにとっては意識か？）の行動パターンを通じて複雑な社会を形成するように、ヒトの社会も個々の人間の愚かさからは考えられぬような、精巧なものを次々と創り出している。ポジティブにこれをとらえれば、神の摂理ととらえられるか。ネガティブになれば個々のあがきなど泡粒一つに過ぎぬという、虚無的な、絶望的な捉え方となる。現代人は自らをあたかも神となし、一方では深いニヒリズムに浸る。
もっと残酷に。もっと欲望のままに。文化の軛がオレを縛り付ける。満たされぬ欲望を倫理形成に導く。生きていくために。知恵として。社会性、共同幻想に生きる。かといって、本当にこれで良いか？もっと動物的な衝動のままに、生きることができたらどんなに幸せか！
一日十時間を超える労働は脳の機能を着々と鈍化させる。道が見えているにしてもいないにしても。それが自らの意志ならば良かろう。ただだらしなく引き摺られていくのみ。そこに救うは虚無。カナダ行きの返答がもらえなければ辞めよう。もう沢山だ、本当に。
N さんを得られなかったことへの後悔。今となればただの出来事のはず。行き場のないとき、オレは過去に向かう。前を見て歩いていけばよいのに。停滞が神経を苛立たせる。アホらしい。全てがアホらしく空しい。疲労が重なる。攻撃的になる。先のことは分からぬ。K
に対してオレはどうしたいのか？アンビバレント。甘えと嫌悪と。尊敬が必要。「あ、これは本当に参った」というような。
思考はあてどなく流れ、分裂へ向かう。我が生はどこへ向かう？どこへ向ける？納得行かぬ、不十分さ不完全さばかり。それが人間。だからといって、この甘え、甘え、甘えが跋扈する中、妬みと自己肥大とファシズムの中、心は砕け、内向し、言後は失われる。象牙の塔へなど戻りたくもないが。さりとて光のエントロピーはまだ未解決。何で食う？貴族でないとき。自己主張？認められたい？独自性を？甘い甘い、どんどん甘くなるばかり。ともかく何でも納得いくことをやれ。だからといって捨て惜しむな。矛盾矛盾。中途半端に捨てるな。
気持を落ち着けなければ分かりやすい言葉など書けぬ。荒れ狂う波に呑まれ、我が身は砕ける。余裕を。そう、あきらめと余裕を。
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| 2001/8/30 |
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剰余価値と交換価値、利潤、景気、差異とその媒介による利益
差異 → 共有化 (エントロピー増大的)
人が生きることとは、物質論的にはエントロピー低減のためのエネルギー変換。いかにして外部にエントロピーを擦り付けるか。
利潤は差異を食い潰すことによって生まれる。しかもそれはゆっくり、少しずつのほうが
「効率」 が良い。「平衡に近い」。
あまり一度に全ての差異を崩そうとする時、ある種のハンチングが発生する。その典型が
「バブル」 という現象。
いかにして 「外部」、「フロンティア」、「新しいもの」 を開発していくかがあくまで重要。それは価値の落差／差異を産む。その資源を外部と内部が平衡に達するまでコントロールしながら利潤を生み出す。
さて効用と利潤との違い。例えば利潤とは太陽光を化石エネルギーとして蓄えるようなもの。もちろん低エントロピーの形で。ということは
「金」 とは低エントロピー資源？例えば肉を食うとき、これを熱と水とCO2に変わるまでエントロピー増大させ外部に捨てるまで、自分のエントロピーを下げるために使う。エントロピーはどこまでも下がる訳ではない。そこで貯める？「金」
？
交換 → エントロピー増大現象
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| 2001/12/3 |
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ノートを2度も失くした。まぁたいしたことも書いてないとは言え。乱雑な字の羅列。
新しいノートを買ったと言っても、やっていくことは同じ。発散。
ボーリングをした。足ツボを押してもらった。筋肉痛がひどいけど、心理的には楽。少し目覚める。
繰り返される躁鬱。どうやって自分を律していくか、それが問題。
Ｋに呑みこまれない。会社に呑みこまれない。ゲームに呑みこまれない。
弱い自分。どこまでも。
オレの生きている意味。オレが納得すること。
元気にやっていける生活パターン。
まとまったものを書こう。強迫にしないこと。
日常にする、習慣にするということ。
身体で覚えるワンパターンな生活。
黙々と。中学の頃走っていたように。
ひたすら手を動かして泳いでいたように。
何もない。
孤独を恐れて孤独になる。
「甘え」 ということ。
人は甘えれば甘えるほど、無意識の中に呑みこまれていく。
そうして現実から遠ざかる。
それぞれの現実。普通などない。
客観などたいしてあてにならぬ。
共同幻想、コトバの罠。
身体性の喪失。精神と肉体の乖離。
集合的無意識。ガイア。神。
魂は一体どこに宿る？
何もない。
空っぽのなかへ。
風になりたい。木になりたい。
妄想と記号化された貧困な認識と。
何処かへ。
近づいていく。
何もない。
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| 2001/12/4 |
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飛躍。
リズムを求めて。泥の中に埋もれない。
そうやって忙しくあちこちを走りまわって、
結局のところ残るものは大してありはしない。
残そうなどというのがケチな了見というもの。
それでも、一歩ずつ確実に、刻み刻んで、
のんびりとやっていく時間は精神にとって必要なもの。
こんな風に書き散らしていったところで、
心には一時の落ち着きが生まれるに過ぎない。
バカになって、噛み砕いて、クドクドと、
そんなことが重みを持つことが確かにある。
オレが最も不得意とするところ。
どっちが良いと言うのではなく、
ただ心はバランス感覚に委ねられている、ということ。
弁証法的に、社会とのバランスを取る中で個性を磨いても、
それが個の分裂まで至ってはいけない。
そんな時は人から離れ、自分の中で静かに平衡を待つ。
約束ごと。倫理とは？
目を見て話すようにすること。
声はなるべく大きくすること。
運動をすること − 走る、泳ぐ、飛び跳ねる。
ギターを弾くこと。
毎日文章を書くこと。
週一回以上は掃除をすること。
ゲームをやりすぎないこと。
よく眠ること。
つまらないと思うことに付き合わない。
人への要求は心の中でなく口に出して言う。
隠さない。嘘をつかない。
一貫性を持つ。
マネをするときは原典を心に残す。
盗まない。
金に細かくならない。（「私」として）
仕事においては Ｄｅｔａｉｌ をつめる。 → 仕事の定義
同情しない。
星、植物、水を見ること。
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| 2001/12/18 |
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大阪出張。試験補助の空き時間。アホらしい試験へのおつきあい。
何がどうなっても知ったこっちゃない。延泊決定。まぁそれもいいか。。
人生どんな風に生きるか？何だっていい、何だって許されている。
旅行をするためにバイトをして稼いで、旅と定住半々くらいの割合で生きている人。悪くない。人生達成しなきゃいけない目標なんてあろうがなかろうが関係ない!?オレはそれがあった方が生きやすい気もするが。かといって、ある意味で何もかもはくだらない。考えることを止め、その場その場で躁鬱を繰り返しながら、感情のまま肉体として生きる？そうやって捨てきれないところがオレの弱さであり、同時にオレの価値であるのだけれど、「価値」
など、所詮人に認められて生きていくことを必要とする人間にとってのみ大事なことなのかもしれない。自然そのもの、生そのものに価値を見るか？善があり、悪があり、闘いがある。それを楽しむならそう生きればよい。どのみち遺伝子の玩具なのかもしれないし。宇宙意識の中で自分の意識など極微？
寒さにふるえ、半ば小走りになって歩く。冬ってこんなに寒いものだっけ、と毎年思う。
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